ドクターブログ

睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療

 睡眠時無呼吸の病態メカニズムは,気道が物理的に閉塞する「閉塞性」と呼吸筋を支配する脳幹部の異常により呼吸運動が停止する「中枢性」,両者が混合する「混合性」に分けられます。臨床では95%以上が「閉塞性」と「混合性」であり,歯科的な対応が可能です。マウスピースの治療が奏功するのが5~8割といわれています。すなわち,日本では300万人潜在するともいわれるSAS患者(睡眠時無呼吸単独は1,000万人ともいわれる半分以上が,歯科的に治療できる可能性が考えられます。
 閉塞性睡眠時無呼吸では,睡眠中に弛緩した舌や軟口蓋が咽頭に沈下し気道を閉塞します。一般に閉塞は舌根部(中/下咽頭腔)で起こるイメージがあるかもしれませんが,実際には中/下咽頭腔単独で起こることは少なく,ほとんどのケースで閉塞は軟口蓋部(鼻咽腔)で起こります。鼻咽腔単独が約半分,鼻咽腔と中/下咽頭腔の併発が約半分といわれています。



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